【 所信 】                              

 「新日本の再建は我々青年の仕事である」という信念のもと、1951年に日本青年会議所が発足し、そしてその後1972年に大東青年会議所は日本で476番目の青年会議所として誕生いたしました。昨年に創立50周年という大きな節目を迎え、本年は創立51年目の新たなスタートを切る1年となります。今日まで先輩諸氏が築いてこられた歴史は脈々とつむがれ大東青年会議所の大きな礎となっています。本年度は、その築いてこられた素晴らしい歴史に感謝し想いをつむぐと共に、さらなる未来を思い描き、今まさに行動していくことで持続可能な組織として未来へと導くことが使命であります。創立51年目となる大きな変革期をむかえる今だからこそ、今一度、大東青年会議所としての原点に立ち返り、変化を恐れず改めてスタートアップすることで未来へとつなげていくことが必要であると考えます。

 そして、大東青年会議所として昨年制定された「創立50周年ビジョン」をもって志を共有し「明るい豊かな社会」の実現に向けてメンバー一丸となり邁進していかなければなりません。「創立50周年ビジョン」は、まさにわがまち大東市の未来を描き大東青年会議所を未来へと導いてくれる新たな道筋です。そして、新たな道筋が示された今、私たちがすべきことは「行動をおこす」ことです。我々JAYCEEは行動を止めていては何も意味がありません。そして、ただ動くだけではなく常に思考を動かし、想像力をもって未来を描くことで、その行動は素晴らしい価値を生み出します。我々大東青年会議所メンバーが「未来を思い描き、今まさに行動する」そのことにより、価値ある行動は想いを生みだしつむがれていくことで素晴らしい未来へと導かれていきます。近年、ニューノーマルな時代になったと言われますが、青年会議所は青年が社会によりよい変化をもたらすための発展と成長の機会を提供するために行動することは揺るがない本質であり使命であります。本年、社会がどのような事態になろうとも、「明るい豊かな社会」の実現に向け、今すべきことを常に考え行動しつづける1年とすることをここでお約束させていただきます。

 

【 未来に向けた新たな組織へ 】

 大東青年会議所は組織運営の学び舎であります。青年会議所活動をしていく中で様々な役職・立場を経験し多くの学びや気づきを得ることで自身の成長へとつなげていくことが出来ます。しかし単年度制を用いている青年会議所では、その組織が毎年変わることによって運営の方法がその時代により変化していきます。組織運営は、組織の基盤として常に全体を見まわし粛々と当たり前のことを当たり前に遂行することはもちろんですが、日々、時流を読み不易と流行を見極め丁寧な運営をおこなっていくことが重要です。そこで、組織運営の基軸となるのが「定款」と「各種規定」です。定款や各種規定は時流に合わせ変更しており、これからも必要に応じて柔軟に変更していくことが持続可能な組織となっていくためには必要不可欠です。

 また、組織運営において情報を発信し広報をおこなうことは非常に重要です。運動を展開していく中で、より高い波及効果を生み出すためには、多様な人々に情報を届けることで組織を認知していただくことが必須であると考えます。昨今ではDX(デジタルトランスフォーメーション)が推し進められ、今後さらにデジタル化が進み様々なデジタルツールや各種SNSが普及し、多くの情報が世の中に溢れていくことは間違いありません。現状の広報手段だけではなく時流に応じた新たな広報手段や発信方法を積極的に取り入れ、検証し未来につなげていくことは、これからの情報発信において非常に重要です。そして、多くの情報が溢れる中で今後さらに重要になってくることは、誰からの発信であるかということです。多くの団体のみならず個人でも多くの情報発信が出来る時代において、どういった人・団体からの情報なのかといった「見える化」は重要であり、そのことにより情報に対して、安心感が生まれ発信している情報にさらに価値が生まれます。大東青年会議所メンバーや組織をより知っていただくことで大東青年会議所のさらなるブランディングへつながると確信しています。

 

【 未来ある青少年へ新たな世界を 】

 「世界は広い」私自身が大東青年会議所に入会し得た大きな学びの一つであります。青年会議所は世界中にネットワークのある組織であり、志を同じくする多くの仲間たちが世界中に存在し「明るい豊かな社会」の実現に向け日々活動しています。しかしながら、昨今、新型コロナウイルス感染症の影響により渡航制限による人の往来制限がなされ国際社会のみならず私たちの生活に多くの弊害をもたらし、様々な活動が中止やオンラインによる実施となり活動への行動制限がなされています。行動制限による外出規制や度重なる自粛要請は未来の宝である青少年にとって精神的ストレスとなり大きな影響を与えています。その影響は青少年が持つ無限の可能性を大きく狭め、未来に向けて前向きに成長していく上で素晴らしい未来を描くことを困難とします。「世界は広い」今こそ未来の宝である子どもに伝え、私たち大人が子どもに対して世界を広げていく必要があると強く感じます。子どもには無限の可能性があり、世界には可能性を大きく輝かす機会が本当に多くあります。このような時代であるからこそ様々な方法や新たな技術を用いて世界とのカベを取り払い、子どもの世界を大きく広げていくことで子どもが持つ素晴らしい可能性を広げ、子ども自身が輝く未来を描くことが出来ると確信しています。

 また、この数年間で世界との距離はより近くなり世界中の人・モノ・情報がボーダーレスで交流が出来るようになりました。今まで世界との交流を持ち、世界へと飛び立つことは多くのハードルがあり困難であると考えられていました。しかしながら、そのハードルは様々な技術の発達により年々低くなってきているのではないでしょうか。昨今では、翻訳ツールの発達によって「言葉のカベ」もなくなりつつあり、子どもが成長し迎える未来では、世界とボーダーレスな友情が育まれていると考えています。そういった描く未来に対して、今から友情を創造し世界を広げることは極めて重要であり、青少年が新たな世界とつながれることで未来に希望を持ち前向きに成長し素晴らしい未来へと歩み始めることが出来ると信じています。

 

【 新たなつながりを、新たな仲間に 】

 青年会議所において重要な運動の一つに会員拡大運動があります。40歳で卒業を迎える青年会議所では、組織を未来に向けて持続させるために、毎年新たな仲間を迎え入れ会員数を増やし共に運動をおこなっていくことが必要不可欠です。しかしながら、JCI日本では、2021年5月時点で全国のLOMのうち29名以下のLOM数が398、約60%を占めています。また、会員数は過去10年で約19%減少していることから、青年会議所の将来的な組織力の低下が懸念されています。大東青年会議所においては、近年、安定した会員拡大数を維持できてはいますが、未来に向けてさらなる会員拡大運動が必須であることは間違いありません。会員拡大運動は会員拡大委員会だけではなくLOMが一体となりおこなう運動でありメンバー一人ひとりが当事者であるという認識を持つことが非常に重要です。よく会員拡大は「質」なのか「数」なのかと議論されますが、青年会議所は様々な機会の提供によりメンバーを成長へと導き、素晴らしい人財へと昇華することで質の向上を図ることができます。しかしながら、そこに人が、仲間がいなければ質の議論すらできません。まずは、自ら行動を起こすことで多くのつながりを生みだし、しっかりと大東青年会議所の存在意義や魅力を丁寧に伝え共感してもらい新たな仲間として、そして志を同じくする仲間として大東青年会議所に入会していただくことが必要です。また、入会していただくだけではなく、ご縁に感謝し垣根を越えた交流をおこなうことで、絆を生みだし共に運動をおこなう新たな仲間として向き合います。さらに、多くの機会を提供し共有することで、より強い絆を醸成し素晴らしい人財へと共に成長してまいります。

 

【 人と向き合い、新たな風を 】

 近年、様々な組織や団体が多く乱立する時代にあって、青年会議所は地域の課題を自ら発掘し、知恵を出し合い解決策を模索していきます。そして、事業の立案・実行をすることで運動を展開していく数少ない組織であります。地域や社会に対し問題定義や運動発信をおこなう際に、まずは自身の組織がどのような組織であるのか、しっかりとメンバー自身が活発に、そして前向きに活動できているかといったことに目を向けなければなりません。大東青年会議所はヒエラルキー組織であり、毎年新たな組織に生まれかわり運動を展開しています。しかしながら、単年度制を用いている青年会議所では組織内において毎年、様々な問題や悩みが生じています。その時代にあった組織づくりや仕組みづくりは非常に重要であり、どの時代においても中心となる核は「人」であることは間違いありません。「人」と向き合うということを蔑ろにしていては、どんな組織であろうが持続することは困難であり組織の活性どころではありません。まずは「人」と向き合い互いを知り受け止め相互理解を深め、「人」と「人」とがつながることで組織は必ず活性していくと信じています。

 そして、組織を活性化し循環していくためには今までに無い考えや想いを吹き込む「新たな風」が必要です。青年会議所には毎年、新たな仲間が入会し40歳を迎えたメンバーが卒業されます。本当に個性豊かな仲間が集い、組織を形成しています。しかし、組織を持続していく中で固定観念や先入観、または、青年会議所活動で経験したことによる思い込みなどは、時に弊害を生むことがあります。JC歴の長い仲間が持つ素晴らしい経験と新たな仲間が吹き込む風が融合し組織をアップデートすることは非常に重要であり組織を活性し持続可能にしていくためには必要不可欠です。新たな考えや想いを否定せず、「人」と「人」が寛容的に向き合うことで組織は活性し持続可能な組織へ成長していくと確信しています。

 

【 未来に続く道しるべを 】

 大東青年会議所は昨年に創立50周年を迎え、そして、わがまち大東市は市制施行65周年を迎えました。現在までの長い歴史の中で多くのまちづくり事業がおこなわれ、様々な地域団体や行政がまちのために活動されてきました。新型コロナウイルス感染症の影響により様々なイベントや事業が中止に追いやられてはいますが、今なお多くの地域団体と行政がまちのために日々、試行錯誤し活動をされています。「JCしかない時代からJCもある時代になった」というフレーズを聞くようになって久しいですが、多くの地域団体が存在する時代において私たち大東青年会議所は、まちに対してどのようなことをおこなっていく必要があるのでしょうか。今こそ、青年会議所として、そして地域の先駆者として「今」のまちづくりよりも「未来」のまちづくりを描く必要があると考えます。今、わがまち大東市には多くの魅力があります。しかしながら、現存する地域の魅力が未来に向けて持続可能なのか、地域の人々に求められているのかを見つめ直す必要があると考えます。さらに、その魅力を見つめ直すことでリ・デザインし未来に続く道しるべを創造していくことで未来に向け新たなスタートを踏みだすことができます。今こそ、まちの魅力をリ・デザインし、まちのビジョンを描くことでスタートアップすることが必要であると考えます。

 また、どんなに素晴らしい魅力をリ・デザインしたとしても地域の人々のみならず、地域の枠を越え多くの人々に認知していただかなければ意味がありません。多くの人々に認知していただくことはもちろんのことながら、まちの魅力に対し共感しファンになっていただくことで、より素晴らしい魅力へと進化します。我々、大東青年会議所が地域のオピニオンリーダーとして今一度、まちの魅力をリ・デザインし多くの人々や地域に波及させることで、わがまち大東市の未来が、素晴らしい未来へとなると信じています。

 

【 変革の起点となる真のリーダーへ 】

 真のリーダーを育成する。青年会議所が持つ存在意義の一つであります。大東青年会議所においても、今まで多くのリーダーが輩出され地域や社会を牽引してきました。これからも大東青年会議所は多くのリーダーを生みだし地域や社会へと輩出する必要があります。多様性が求められる現代において、様々なリーダーシップの形が生まれ実践されていますが、私たちは常に不易と流行を考え「真のリーダー」とは、どのような存在なのかを追求し思考をアップデートし続けなければなりません。しかしながら、多くの考え方や時流の変化が速い時代においても、必要な不変的要素として「自ら努力し、そして愚直に一生懸命行動することができる強さ」があります。まずは自ら行動しなければ誰からも「共感」を得られません。大東青年会議所メンバーの一人ひとりが役職に関係なく自己決定感を醸成し「主体性」と「当事者意識」を持つことで自ら変革の起点となるように行動を起こすことは真のリーダーへと成長していくことに対し必要不可欠です。

また、現代のリーダーは人に寄り添うことが重要です。なかでも相手の考えや意見に耳を傾けることで心理的安全性が担保されることは非常に重要であり、そのことによりメンバー一人ひとりにシェアド・リーダーシップが発揮されメンバー自身の成長へとつながります。そして、自身が様々な考えを受け入れる利他的で寛容的な強さを醸成することで「真のリーダー」へと成長できます。誰しもが最初からリーダーとして生まれてきたわけではありません。メンバー自身が自分自身と向き合い、誰よりも「本気」になって行動すると共に活動する仲間に感謝の気持ちを伝え自己変革へとつなげることでより真のリーダーを生み出し、地域、そして社会へと輩出してまいります。

 

【 殻を破り、無限の可能性を 】

 昨年に大東青年会議所は創立50周年を迎え、創立50周年大峯登山事業や記念事業、基調講演、記念式典、そして、記念ゴルフコンペといった様々な事業を展開いたしました。さらに、創立50周年ということもあり大阪ブロック協議会からの「逆出向」という形で他LOMから大東青年会議の理事会や事業に参加していただく特別な1年となりました。本当に多くの人々にお越しいただき、改めて青年会議所のネットワークの広さを実感した1年となったことは間違いありません。本年は昨年の創立50周年に対してご協力いただいた人々や団体に恩返しをする1年であると考えます。大東青年会議所から多くの出向者を輩出し、昨年に生まれた交流を引き続きつないでいくことで、大東青年会議所のプレゼンスをさらに高めてまいります。また、青年会議所は日本のみならず世界中に多くのネットワークが存在し、出向という形で多くの機会が提供される団体です。出向で得られる様々な交流と経験は、大東青年会議所の運動に対しても生かされることが多く、必ずやLOMの貴重な財産となります。大東青年会議所メンバーがさらに成長し素晴らしい組織へと導いていけるよう多くの機会を提供してまいります。

 また、2022年度は、アジア・太平洋地域会議であるASPACが、大阪府の「堺・高石」で開催される特別な1年であります。JCIが開催する各種国際会議は、本来であれば海外へと渡航し現地に赴き参加しなければなりません。しかしながら、本年度は国際会議であるASPACが大阪府で開催され、例年よりも容易に国際交流の機会を体験できます。昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により移動を伴った事業や各種会議、各種大会はオンライン開催やオフラインとオンラインのハイブリッド開催とはなりましたが、青年会議所にはいたるところで多くの機会が提供されており積極的に参加することにより多くの学びや気づき、さらには今まで考えられなかった交流を生みだすことができます。大東青年会議所メンバー自身が自ら積極的に行動し参加することで、自分自身の殻を破り、無限の可能性を広げていくことで、素晴らしい人財へと成長できると信じ、機会を創出してまいります。

 

【 むすびに 】

森が燃えていました

森の生き物たちは われさきにと逃げていきました

でもクリキンディという名のハチドリだけは行ったり来たり

口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは

火の上に落としていきます

動物たちはそれを見て

「そんなことをして いったい何になるんだ」と笑います

クリキンディはこう答えました

「私は、私にできることをしているだけ」

                  「辻信一『ハチドリのひとしずく』より」

 

これは「ハチドリのひとしずく」という南アフリカの先住民に伝わるお話です。

 

この物語が教えてくれるのは「無駄だといわれようが何もやらないよりかやったほうがいい」「何もやらないより、今できることを考えてやるべきである」ということです。我々がおこす運動は、もしかするとすぐさまに効果や影響が出ることは少ないかもしれない。しかし、我々大東青年会議所が社会に対しおこなう運動は「微力」かもしれませんが絶対に「無力」ではありません。そして、「誰か」がやってくれる、「誰か」が何とかしてくれるといった、その「誰か」は必ず自分自身であり、我々JAYCEEがするべきことです。ひたむきに、このハチドリのように行動を起こし続ければ、必ずやその小さな雫は大きな波紋となり、大きなムーブメントとなることで社会を「明るい豊かな社会」の実現へと導くことができると信じています。

そして、創立51年目となる新たなスタートとなる年に対して、今まで支えていただいた多くの先輩諸氏や各種関係団体の皆様、そして、今まで関わっていただいたすべての人々に感謝いたします。私自身、2016年に大東青年会議所に入会させていただいてから本当に多くの人々に出会い支えていただきました。今の自分自身が存在しているのも大東青年会議所で出会った多くの人々が、そして、仲間がいるからであることは間違いありません。さらなる未来に向かって、これからも感謝の気持ちを忘れず、その感謝の気持ちを「想い」としてつむいでまいります。そして、未来を想い描き、愚直に行動することで人・まちの心を動かし、「明るい豊かな社会」の実現に向け1年間鋭意邁進してまいります。

2022年度理事長 里中 清和